Namazu: [説明]

                     Q&A本文(No1951-2100)

No
Q(お客の質問) A(答え)
1951 クロロブタノールとは クロロブタノールは防腐薬として使用されている。また麻酔作用もある。
1952 ケイ酸アルミン酸マグネシウムとは ケイ酸アルミン酸マグネシウム(製品名:ノイシリンA)は制酸剤・賦形剤。
1953 ケイ酸マグネシウムとは ケイ酸マグネシウム(製品: ケイ酸マグネシウム)は 制酸剤。
胃酸を中和し、胃の粘膜を保護する薬です。胃炎や胃潰瘍に用います。
効能:
下記疾患における制酸作用と症状の改善。
胃・十二指腸潰瘍。 胃炎(急・慢性胃炎、薬剤性胃炎を含む)。 上部消化管機能異常(神経性食思不振、いわゆる胃下垂症、胃酸過多症を含む)。
用法:
ケイ酸マグネシウムとして、通常成人1日3〜6gを数回に分割経口服用する。
1954 ゲンチアナ(げんちあな)とは ゲンチアナ( りんどう科)、 別名 セイヨウハルリンドウ
根、根茎をやや発酵させたものを使用。ゲンチアナの働きは胃液・胆汁液の分泌を促進、消化を助ける ・解毒作用 ・強壮効果。
1日に0.3〜0.5gを粉末にして飲む。
1955 牽牛子(ケンゴシ、けんごし)とは 牽牛子(ケンゴシ)は ヒルガオ科(Convolvulaceae)のマルバアサガオ)およびアサガオの成熟種子を乾燥したもの。成分は樹脂配糖体のpharbitin(峻下効果を示す) 。種子の色が黒色のものと白色のものがあるが,黒色のものが薬用に適するとされる。
以前は体内に入った毒を下すために,峻下効果のある牽牛子を用いたが,現在ではほとんど用いない.かえって有毒植物として扱れている。漢方方剤として利尿,駆虫を目的として希に漢方方剤中に処方される。
最近のから 牽牛子は植物病原性菌に対して抗菌スペクトルを示し,この活性本体は牽牛子中に含まれる2つのペプチド(アミノ酸残基数が40と41のN-acetyl-D-glucosamine (GlcNAc) specificlectin(hevein)様の蛋白といわれる。
1956 ゲンノショウコ(げんのしょうこ)とは ゲンノショウコは下痢止めとして乾燥した茎葉を煎じて飲むと、20分ぐらいで効果が現れ、「現の証拠」と名付けられたとのことです。成分はタンニン、フラボノイドです。 フラボノイドは便秘に、タンニンは下痢に効果があり一見矛盾するような作用がありますが、どちらかに片寄ることはない。
1957 紅参とは(コウジン、こうじん) コウジンは生薬製剤。強壮・強精作用のある薬用ニンジンの粉薬です。神経を活発にして、胃腸など体の機能を高める。食欲不振や胃もたれに用いるほか、病中・病後で体の弱っているときにも向く。
効能:漢方処方の調剤に用いる。
1958 コール酸とは コール酸は胆汁酸の一種で、アミノ酸とのアミドを作り、それらは多くの動物に存在する。水にはほんの少しだけ溶ける。消化液(胆汁)の成分として、脂質の消化吸収を助ける役割を持つ。
1959 胡椒とは(コショウ、こしょう) 胡椒は別名ペパー。スパイスとして応用。さわやかな芳香と強い辛味があり、多くの料理に使用。 芳香性刺激剤、健胃薬、興奮剤、発汗、駆風、下痢、腹痛に有効
1960 サフランとは サフランはアヤメ科の多年草。秋、薄紫色の花の雌しべを乾燥させたもの。独特の芳香と、鮮やかな黄色の着色。鎮痛、発汗薬、風邪薬、健胃薬
1961 ジャスミンとは ジャスミン茶として有名である。香水にも利用される。観賞用が一般的である。 芳香を楽しむ。心身のリフレッシュ・口内消臭
1962 くちなしとは 果実を割って水に浸し、煮詰め黄色着色剤として使用。たくわん漬け、ゼリー・キャンディー・麺類他 漢方薬的色彩が強い。実は山梔子(さんしし)と言う。 消炎・利尿・止血薬
1963 サンフラワーとは サンフラワーはひまわり。種子は炒って料理や、酒のつまみ。精油してリノール酸を抽出し、サラダ油、マーガリンを作る。 冠状動脈硬化の予防・風邪、気管支炎、マラリアの予防
1964 セージとは セージは真紅の花を付けるサルビアの一種。樟脳様の香気のある、よもぎに似た強い芳香を放つ。スパイスとしては脂肪臭ほ消すことから肉料理に向く。ソーセージには不可欠。 葉の液は口腔内消毒・消化促進・解熱。
1965 クレソンとは クレソンはアブラナ科の多年草。ピリッと刺激的で爽やかな辛味。ステーキの付け合わせ、サラダに最適。 ビタミンA・C・カルシューム・鉄分・ヨードが豊富。
1966 西洋タンポポとは(セイヨウタンポポ、せいようたんぽぽ) セイヨウタンポポの根を利用。苦味強壮薬として緩下作用を持ち、消化不良や便秘に効果が あります。また、肝臓と胆嚢を刺激して胆汁の分泌を増加 させます。主な薬効は便秘、肝臓や胆嚢の障害、リウマチ、皮膚病 。
1967 ラベンダーとは ラベンダーは シソ科の多年草。薄紫の花、快い芳香がある。花のみでなく葉、茎も香る。 ストレス、イライラ、頭痛の解消、消毒、治癒作用、防虫作用
1968 ダンデリオンとは ダンデリオンはたんぽぽの根で苦味あり。若葉はサラダ、おひたし、和え物によい。 健胃、整腸、利尿、発汗、解熱
1969 バニラとは バニラはラン科のつる性植物。さや状の実を発酵させ、濃褐色に変わったところで芳香が発散する。ケーキ、アイスクリームに使用。エキスがバニラエッセンスである。牛乳、紅茶に良くとける。 矯味矯臭剤(芳香が甘さ感を強め、苦みを和らげる)。
1970 エキナセアとは エキナセアは免疫を高めるために効果がある。 ニキビ・風邪の予防
1971 ローズマリーとは ローズマリーはシソ科の常緑灌木。甘く強い芳香、ほろ苦さもある。肉の臭みを取る。ハーブティーとしても飲まれる。 駆風剤、刺激剤、健胃剤、鎮痛剤に利用。
1972 レモングラスとは レモングラスはイネ科の多年草。レモンの芳香性がある。カレー、鶏、魚料理に使う。 便秘、消化器系、貧血、脂肪分解。
1973 レモンバームとは レモンバームはシソ科の多年草。和名西洋ヤマハッカ。葉はレモンの香りに似て紅茶、ハーブティによいし。香りは料理のスパイス 、ポプリ(匂い袋・防虫)やハーブバスにも利用。 消化促進、発汗、鎮静、精神安定(ストレス解消)
1974 ジュニパーべリーとは ジュニパーべリーは ひのき科の常緑樹。果実を利用する。苦味を含んだ松脂風の香りがする。リキュールのジンはこれを使用。 利尿、鎮痛剤、強精効果
1975 カルダモンとは カルダモンは生姜科のしょうずくの実。カレーに必須の香辛料。樟脳に似た清涼感に刺激性のある味が特徴。製パンやコーヒーとも相性がよい。 健胃、駆風剤、アトニー性消化不良の予防、口中清涼剤
1976 リンデンとは リンデンは菩提樹の葉。 不眠症、動脈硬化、狭心症
1977 フェネルとは フェネルはせり科の茴香(ウイキョウ)の実。葉や茎も料理に使う。甘い香りと若干の苦味に樟脳様の香味が特徴。魚料理の消臭に最適。 種子は急性カタル、脚気、嘔吐、腹痛。 精油は健胃、駆風、去痰作用
1978 ホーソンベリーとは ホーソンベリーは実を砕いて煎じ、酸味を利用。花も、葉も効果がある。 健康増進、血液の循環作用。
1979 ローズバッジとは ローズバッジはバラのつぼみ。ほのかな芳香は紅茶(フレイバーティー)に
適する。不眠症、鎮静、頭痛
1980 シナモンとは シナモンは肉桂、ニッケ、ニッキともいい、肉桂(ニッケ)の皮。京土産の(八つ橋)やニッキ水にもつかわれている。。辛味と甘味をミックスさせた清涼感がある。 腹痛、下痢、発熱、嘔吐の防止剤
1981 キャラウェイとは、キャラウエイとは キャラウェイはせり科の姫茴香(ひめういきょう)の実。香り甘く、ほろ苦い味。葉はパセリ、人参に似た味を持つ。羊料理の消臭、塩漬けキャベツ、チーズ、パン、ケーキ、クッキー・洋酒に使われる。 風邪の解熱、駆風剤。 精油は口中清涼剤
1982 ローズヒップとは ローズヒップは野バラの実。肝機能、糖尿病、各種ビタミンA・B・C・E(特にC)含有、強壮
1983 ホップとは ホップは葉はハブ茶。雌花の成熟後、摘み取り乾燥させ、松かさ状の葉の変形した姿の中に黄色粒状のホッブ腺がある。その成分の芳香がビールの苦みである。 鎮静薬、利尿剤、消化促進、鎮静作用、安眠、催眠効果。
1984 クローブとは クローブは和名丁字(ちょうじ)。熱帯の常緑樹で、花のつぼみをスパイスに利用。香りと肉料理の消臭。日本のソース類につかわれている。煙草に混ぜて香りを楽しむ。 抗菌作用、痛み止め、急性腸カタル、腹痛防止、しゃっくり、嘔吐
1985 ハイビスカスとは ハイビスカスは和名ぶっそうげ。 新陳代謝、・便通、利尿、疲労回復、強壮
1986 ペパーミントとは ペパーミントは西洋ハッカ。甘いニッケ(肉桂)の香り。紅茶、コーヒー、ケーキに利用。鎮痛、かゆみ止め、防腐、殺菌力、胃腸機能の調整
1987 カモミールとは(カミツツレ) カモミールは菊科の花。白い花にリンゴの香り。和名はかみつれ。ハーブティーの主役 解熱剤、鎮痛作用、抗炎作用、防腐、消化促進、気分安定、保温、消炎
1988 ホーソンとは ホーソンは西洋さんざしの花。実も葉も有効。狭心症、心臓血管障害、血液循環、動悸、息切れ。
1989 オレンジとは オレンジの花は芳香に富む。果肉はジース。皮はママレード・製油し清涼飲料、菓子、リキュールに使用。葉にも薬効がある。 強壮、・ビタミンC、疲労回復、胆汁排出促進
1990 ラベズリーとは ラベズリーはきいちごの葉。ハーブティーに利用。果肉はジャム、赤いブランデーの香料。 下痢止め・子宮筋と骨盤筋肉の正常化
1991 サフラワーとは サフラワーは紅花の花。キク科の一年草。ローストするとナッツ様の香ばしさがただよう。サラダオイルの原材料として加工されている。化粧品、染料としての応用もある。 婦人病(生理痛・冷え症)眼性疲労
1992 合成ケイ酸アルミニウムとは 合成ケイ酸アルミニウムは制酸剤。
胃酸を中和し、胃の粘膜を保護する薬。胃炎や胃潰瘍に用いる。
効能:
下記疾患における粘膜保護作用と症状の改善。
胃・十二指腸潰瘍、胃炎(急・慢性胃炎、薬剤性胃炎を含む)。
用法:
合成ケイ酸アルミニウムとして、通常成人1日3〜10gを3〜4回に分割経口服用する。
1993 五味子 (ゴミシ) とは 五味子 (ゴミシ)はマツブサ科のチョウセンゴミシの成熟果実。精油、脂肪油、有機酸のほか、リグナン類ゴミシン、シザンドリンを含む。鎮咳、収斂、止瀉、滋養、強壮薬として、咳があって口渇し、下痢が止まらず発汗し、痰の多い症状に使う。tartaric acid, protocatechuic acid, ascorbic acidを含む。
1994 五倍子(ごばいし)とは 五倍子(ごばいし)はウルシ科の葉やヌルデミミフシムシが植物の葉を刺激してできた嚢状の寄生物を乾燥したもの。タンニンの含量が多い。収斂作用・止血作用・抗菌作用・抗ウイルス作用・抗真菌作用
1995 ビタミンD3 (コレカルシフェロール)とは ビタミンD3 (コレカルシフェロール)はマグロ、サケ、イワシ、ニシン、魚の肝油、牛乳、乳製品など、動物性食品中に含まれる脂溶性ビタミン。ビタミンA・C、コリン、カルシウムと相乗的に作用する。
1996 コロンボ末とは コロンボ末は胃の働きをよくし、消化を助け食欲を増進させる。
1997 細辛とは(さいしん) 細辛(さいしん)は別名「うすばさいしん」。根を利用。 咳、頭痛、関節痛
1998 酢酸とは 酢酸は食酢の成分で、水溶液はpH4〜5の弱酸性を示す。 酢酸臭とよばれる独特の酸っぱい臭いがある。 100%酢酸は氷酢酸と呼ばれ、引火性や腐食性がある。家庭では、醸造用アルコールを発酵して作られたアルコール酢(ホワイトビネガー)の成分は、純粋な酢酸水溶液に近く、掃除に使うのに向いている。米酢や穀物酢、果実酢には、酢酸以外にうまみ成分が多く含まれている。 5%酢酸が食酢をに近い。
1999 酢酸レチノールとは 酢酸レチノール ビタミンA欠乏症予防及び治療。ビタミンAは腸管から吸収されて、肝臓に貯蔵される。脂質、タンパク質代謝並びに内分泌系の機能の維持に関係。欠乏すると、角膜、結膜その他の粘膜や皮膚の乾燥状態を起こし、夜盲症になることがある。吸収された酢酸レチノールは、大部分がパルミチン酸エステルになる。エステルは、必要により、再び加水分解されて活性型のアルコール(レチノール)になり血中に移行する。 大量長期投与によりビタミンA過剰症状、頭痛、嘔吐、腫大、脱毛、そう痒感、四肢痛
補給の目的には1日2000〜4000単位。
2000 沙参とは(シャジン) 沙参(シャジン)は別名:浜防風。セリ科のハマボウフウの根および根茎。 咳嗽、発熱性疾患。皮膚の掻痒。
2001 白朮とは(ビャクジュツ) 白朮(ビャクジュツ)はキク科 オオバナオケラの根茎を乾燥したもの。冬期に採集したものを冬朮といい、性質はやや甘く柔潤である。現在では一般に冬朮・夏朮を区別しない。
健胃作用、利尿作用、鎮静作用
2002 枇杷葉とは(ビワヨウ) 枇杷葉(ビワヨウ)はバラ科の枇杷の葉を乾燥したもの。
鎮咳、去痰、健胃作用、 抗イソフルエソザウイルス作用。
2003 ペクチンとは ペクチンは、植物の細胞壁の構成成分として、セルロース等他の成分と結合して、植物細胞をつなぎ合わすセメントの役目をしている天然の多糖類です。あらゆる果物や野菜に含まれています。食物繊維としてのペクチンの特性は整腸作用があり、下痢や便秘を予防する効果がある。また血液中のコレステロール、なかでも悪玉と呼ばれているLDLを下げる働きがあり、動脈硬化や心筋梗塞、糖尿病にもよい効果を上げるといわれる。
2004 竜脳とは 竜脳は清爽感のあるこの香料は古くから防虫剤、防腐剤の原料として使われてきた。高価な香料です。竜脳の代用品としてあらわれたのが、樟木から製造される樟脳です。以来、防虫剤の原料には竜脳に代わり樟脳が一般的になった。
2005 ツベルクリン反応とは ツベルクリン反応は結核菌に対する人体のアレルギー反応を利用して結核菌感染の有無を知るための検査です。またBCG接種後の免疫の有無を評価する目的でも行われます。 BCGは毒性を弱くした牛型結核菌で結核の発病を防ぐための予防接種(生ワクチン)です。
2006 PPD(精製タンパク誘導物質、精製ツベルクリン)とは PPDは、Purified Protein Derivativeの略で「精製タンパク誘導物質」という意味です。昭和42年まではPPDではなく旧ツベルクリン(Old Tuberculin、略してOT)が使われていた。OTはヒト型結核菌を加熱滅菌した後、菌体を取り除き、濾過液を濃縮したものを原液として保存し、必要に応じて希釈(通常2000倍)して力価を標準品にそろえて使用した。このOTは培地成分、菌の代謝産物、菌の自己融解成分などの雑多な成分を含有しているため、ツベルクリン反応に必要な成分だけをできるだけ純粋に取り出し、タンパク質以外の成分をほとんど含まない精製ツベルクリンの製造法が開発された。この方法で作られているのがPPDです。精製ツベルクリンのことをPPDと呼ぶ。
2007 裂肛(切れ痔)とは 裂肛(切れ痔)は排便時のいきみが原因で、肛門の皮膚粘膜や肛門が切れた傷をいいます。症状は、排便時に灼熱痛と出血がみられ、排便障害を起こすことがある。診断は、肛門鏡による指針と触診で行われる。治療は、食物線維の多い食事をとり、緩下剤を用いて便を柔らかくする。坐薬や軟膏により、出血、炎症をおさえたりする。また、潰瘍状のものは手術により切除される。
2008 ワクチンとは ワクチンは強い伝染性をもった感染症を予防するためにつくられた製剤で、ヒトに抗原を接種して免疫をつくらせる。弱毒性(麻疹、風疹、ポリオ、水痘、BCGなど)、不活化(日本脳炎、インフルエンザ、B型肝炎など)、トキソイド(ジフテリア、破傷風など)、菌体成分(百日ぜき、肺炎球菌など)などのワクチンがある。
2009 肋膜炎(胸膜炎)とは 肋膜炎(胸膜炎)とは胸膜に炎症が起こり胸水のたまる疾患です。原因により結核性胸膜炎、がん性胸膜炎などに分けられ、結核性胸膜炎は青壮年者に多く、がん性胸膜炎は高齢者に多い。症状は、発熱、胸痛、せき、食欲不振、全身倦怠などで、胸水の貯留量が多くなると呼吸困難を生じる。診断は、X線検査、CT検査、胸腔穿刺により行われ、治療は化学療法を用い、さらに呼吸困難には胸水穿刺排除、副腎皮質ステロイド剤が用いられます。結核性胸膜炎は約1か月ほどで治癒するが、がん性胸膜炎症の予後はよくない。
2010 レトロウイルスとは レトロウイルスはエイズや成人T細胞白血病(ATL)の原因となるウイルスで、宿主の細胞に感染したあと、このウイルス特有の逆転写(普通は遺伝子の情報がDNAからRNAに写し取られるが、逆に、RNAからDNAへ写し取る)により、自分の遺伝子であるRNAをDNAに写し換えて、宿主のDNAのなかに入り込み、自分のウイルスを増殖させる性質をもっている。  
2011 レイノー病とは レイノー病は四肢先端の末梢血管が発作性の収縮を起こして一時的に阻血状態に陥ったもの。レイノー症候群にはさまざまな基礎疾患がありますが、レイノー病にはこれらの基礎疾患はない。レイノー病は若い女性に多く、両手の指に発症する。症状は、寒い外気にさらされたり、冷水に手をつけたりすると、手指が蒼白やチアノーゼを起こします。治療は、保温、精神的刺激を避け、睡眠を充分にとります。また、血管拡張薬の投与を行います。
2012 レイノー症候群とは レイノー症候群とは レイノー現象の原因となる基礎疾患が認められるもので、二次性にこの現象が現れ、極めて多様な疾患が含まれます。予後は基礎疾患によって異なります。 基礎疾患としては、以下のようなものがあります。
1.全身性結合組織疾患   
強皮症、混合性結合組織病   
2.全身性エリテマトーデス    
3.多発性筋炎、皮膚筋炎、シェーグレン症候群
4.職業関連病態    
振動工具を扱う職業(白蝋病など)、塩化ビニールを扱う職業   
5.閉塞性動脈疾患    
動脈硬化症、バージャー病、動脈血栓・塞栓症   
6.血液疾患    
マクログロブリン血症 、クリオグロブリン血症、多血症、寒冷凝集素血症   
7.神経・血管の圧迫    
胸郭出口症候群、手根管症候群   
8.その他    
甲状腺機能低下症 、褐色細胞腫、カルチノイド症候群、片頭痛、異型狭心症等
2013 アジソン病とは 両側の副腎皮質が90%以上破壊された場合に起こる。原因は結核菌や不明の原因(たとえば特発性の自己免疫)による萎縮し、副腎皮質ホルモンの分泌が減少して起こりる。症状としては、腋毛や陰毛の欠落、全身の倦怠感、脱力感、悪心、嘔吐、下痢、食欲不振、めまい、頭痛、精神症状や関節痛など。治療はコルチゾールなどの副腎皮質ホルモンなど。
2014 胃潰瘍とは 胃は食道を通過してきたたべものを一時ためて胃の中で良くこねて胃酸やペプシンなどの胃液と混ぜ粥状にして消化する働きがあります。胃潰瘍とはこの胃液の胃酸やペプシンによって胃の壁に潰瘍ができる病気です。胃酸は非常に強い酸で主にタンパク質を消化する作用がありますが、胃の粘膜は充分な量の粘液で覆われ良好な血流(防御因子)とで防御されています。何らかの原因でこの防御が壊れると直接胃酸が胃内壁を攻撃して潰瘍が発生します。 主な症状としては胃のもたれや痛み、胸やけ、げっぷ、食欲不振、吐き気、嘔吐、出血をして黒色便やタール便が出ることもある。
2015 アトニーとは アトニーとは筋肉の緊張が低下したものや、またはなくなった状態のものをいいます。血管、胃、腸、膀胱などの自律系器官を構成する筋肉は一定の緊張状態を保っているのが普通ですが、この緊張状態がなくなった場合もアトニーといわれ、胃で起これば胃アトニーといいます
2016 十二指腸潰瘍とは 十二指腸潰瘍は胃液の分泌が増えたり、十二指腸を消化されないよう守っている粘膜の血流や粘液、ホルモンなどとのバランスがくずれて、十二指腸の内壁がただれたり、傷ついたりする病気のことです。原因は胃潰瘍と同様、ヘリコバクター・ピロリーという細菌などの他にも不規則な食生活、食習慣、ストレスなども関係する。主な症状としては上腹部の痛みで、ほかに胸やけや胃のもたれを感じたりします。最も特徴的なのは、空腹時や夜間に起こるみぞおちの痛みです。
2017 意識障害とは 意識障害は物事の区別が定かでなくなり、また判断も不十分になることをいい、軽いものを意識混濁、高度のものを昏睡という。高齢になると比較的意識混濁を起こしやすくなり、その原因には、脳卒中などによる脳の循環障害、アルコール中毒、糖尿病、向精神薬の過量投与、また、心理的ストレスなどがある。しかし意識障害は、原因に対する治療によって回復しやすい反面、見逃しやすく、この場合は生命の危険に関わることがあるので、痴呆と鑑別することが重要です。
2018 アルキル化剤とは アルキル化剤は腫瘍細胞の分裂・増殖を阻止する抗がん剤の一種で、ナイトロミン、エンドキサン、ニトロソウレヤなどがある。
2019 胃下垂症とは 胃下垂症とは、胃が正常の位置より下がっている状態をいい、現在では、胃下垂だけでは病気のうちには入りません。胃下垂に、胃アトニーなどを合併し、何らかの症状の現れたものを胃下垂症といいます。虚弱で、やせている人に多く、男性に比べ女性に多くみられる。
2020 アミロイドーシスとは アミロイドーシスは特有の線維構造をもつアミロイド(タンパクと多糖類の複合体)が、体全体の神経組織、筋肉、心筋に増加・沈着し、神経や心筋に障害を起こす原因不明の代謝性疾患で、沈着する臓器によって病状が違い、とくに有効な治療法はまだ見つかっていない。
2021 胃切除後症候群とは 胃切除後症候群は胃切除後にみられる臓器の合併症をいう。胃切除後の患者に、食事のあと胃部膨満感、悪心、めまいなどの症状が起きますが、これをダンピング症候群といい、胃切除後の障害として代表的なものです。
2022 アダムス・ストークス症候群とは アダムス・ストークス症候群は不整脈を原因とし、脳への血液量が減少途絶し、脳貧血により意識障害を起こすものをいう。症状は不整脈の種類、心停止の時間等によって異なりますが、軽いめまい発作から、重症では失神、顔面蒼白、けいれん、呼吸停止などが起こる。発作時の救急処置が重要です。
2023 インターフェロンとは インターフェロンは、もともと体中でつくられる特殊なたんぱく質で、ウイルスの増殖を抑える作用がある。インターフェロンは日常的に体内に存在し、免疫や神経などの調節に広く作用している。ウイルスなどの感染時には大量に産生されて、ウイルスなどの増殖を抑え、生体を防御します。抗ウイルス作用のほか、抗腫瘍作用、免疫調節作用などがある。
インターフェロンにはα(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、ω(オメガ)の4型があり、この中で現在C型肝炎の治療に一般的に使用されているのはαとβです。
2024 院内感染とは 院内感染は病院などの医療施設で、入院中の患者に新たに発生したすべての感染症をいう。抵抗力の弱っている患者に発生しやすく、下気道、尿路、術後感染がとくに多くみられます。原因微生物としては、細菌では黄色ブドウ球菌、緑膿菌、その他のグラム陰性桿菌、真菌ではカンジダ、アスペルギルスがあります。最近では、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)や結核菌が問題となっています。
2025 うっ血性心不全とは うっ血性心不全は心臓のポンプ機能が低下し、体が必要とする送血量が不足した状態をいいます。あらゆる心臓疾患の末期症状として現れます。左心室からの心拍出量が減少し、呼吸困難など、肺循環系のうっ血を生じるものを左心不全といい、右心室からの心拍出量が減少し、静脈圧亢進、浮腫、肝腫大など、体循環系のうっ血を生じるものを右心不全という。
2026 磁気共鳴画像(MRI)とは MRI(磁気共鳴画像)は人体の各細胞がもっている磁気性を利用し、強力な磁場内で起こる体内の水素原子の磁気共鳴をコンピュータで映像化する装置。これにより、体内の出血・梗塞部位や腫瘍組織の検索、従来難しいとされていた脳幹から脊髄までの中枢神経系や、頚部などの病態が鮮明に把握できるようになった。またX線とは異なり、人体に対する影響がない診断法です。
2027 メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)とは メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は食中毒の原因にもなる黄色ブドウ球菌のなかで、メチシリンという抗生物質が効かない菌です。メチシリンは第三世代セフェム系の抗生剤は広い範囲の菌に効くといわれていますが、これを多用していると強い耐性をもった黄色ブドウ球菌が増えてきます。この菌に感染することをMRSA感染症という。治療には、バンコマイシン単独投与もしくはアルベカシン+スルバクタム/アンピシリンの併用投与が行なわれる。
2028 嚥下とは(えんげ) 嚥下運動は食物や飲み物が口から胃に運ばれるときに行われる一連の飲み下し運動のことをいう。
2029 潰瘍性大腸炎とは 潰瘍性大腸炎は大腸にできた潰瘍性炎症で、原因は不明です。欧米に多くみられる疾患ですが、近年、日本でも増加の傾向にあります。おもな症状は、血便、粘液便、下痢で、経過は長期にわたります。しかし、まれに急激に発病し、高熱、粘液便が続き、心臓衰弱のため短時日のうちに死亡する例もあります。治療は、安静、高カロリー栄養食を主とし、そのほか薬物療法がとられる。重症のものは大腸の切除が行われる。
2030 胃ポリープとは 胃ポリープは胃の粘膜から内腔へ突出した限局生の隆起性病変をいう。主として良性のものをさすが、時に悪性変化をするものもある。胃ポリープの大部分は過形成性ポリープで、ガン化することは少ない。症状はとくになく、診断はX線検査や内視鏡検査により行う。
2031 温熱療法とは 温熱療法は患部を温めることで新陳代謝を促進させ、老廃物の排除、血液・リンパの流れを活発にすることにより治療を行う方法で、物理療法とがん治療(ハイパーサーミア)とに大別されます。物理療法とは、ホットパックなどの伝導熱、赤外線照射などの輻射熱、超短波などの高周波、温浴などの温水などを利用したもので、効果は新陳代謝促進、発汗促進、鎮痛作用などです。また、がん治療(ハイパーサーミア)とは、がん細胞が熱に弱い(摂氏42度)という性質を利用したもので、がん細胞のみに応用する。
2032 化学療法とは 化学療法は体内に侵入した病原微生物やがん、腫瘍の増殖を化学的な薬物を使って抑制する治療法を化学療法という。病原微生物に対しては化学療法薬として合成抗菌薬、抗生物質がある。
2033 郭清とは(かくせい) 郭清(かくせい)は がんの摘出手術の際、周囲のリンパ節を含むすべての組織(転移している可能性のある疑わしい組織)を徹底的に取り除くこと。
2034 過敏性腸症候群とは 過敏性腸症候群は自律神経の失調によって起こる大腸の機能異常で、大腸のはたらきが高まり、水分や粘液の分泌が異常にふえた状態をいう。腹痛、腹部不快感、便秘、下痢、便通異常などの腸症状がみられます。原因としては精神的過労やストレスなどの心因性の影響が大きい。
2035 肝硬変とは 肝硬変は肝臓障害の終末像で、肝臓の組織に線維が増生し硬くなり、肝細胞は再生現象を起こして、肝臓組織の構成単位である肝小葉構造の改築が起こる。この状態を肝硬変といいます。とくに40歳以上の男性に多くみられる。ウイルス肝炎を原因とするものを壊死後性肝硬変、アルコールが原因のものをアルコール性肝硬変といいます。症状としては、黄疸、腹水、クモ状血管腫、手掌紅斑、女性化乳房などがあり、また血液凝固因子が作られなくなるため出血傾向がみられる。診断は肝生検で行う。
2036 冠不全とは(かんふぜん) 冠状動脈の血流量の減少している状態を冠不全といい、狭心症の発作は起こさないが、心電図所見が虚血性心疾患の波形を示すものを無痛性心筋虚血という。原因は、冠状動脈の粥状動脈硬化が最も多く、また、高血圧、糖尿病、加齢も促進因子として重要です。冠不全が進行すると心筋の壊死巣が出来、心筋梗塞を起こし、狭心症の発作を起こす。
2037 気管支拡張症とは 気管支拡張症は気管支壁の組織が破壊され、気管支が拡張した状態。先天的要因のほか、小児期の気管支肺炎、麻疹、百日咳などが成因となり気管支壁の破壊が起こる。症状は、せき、痰、血痰、喀血で、痰は起床後、運動後に大量に出る。診断は、胸部X線検査、血液検査、気管支造影法などにより、治療は、体位ドレナージによる排痰、抗生物質、去痰薬、気管支拡張薬の投与などで、また、拡張部位が限局している場合は手術を行う。
2038 気管支喘息とは 気管支喘息は広い範囲にわたる気管支の狭窄で、呼吸時に喘鳴(ぜいめい)を伴った発作性呼吸困難を起こす病気。男性に多く、秋口や朝方の発症が多い。原因はアレルギーによるものが最も多く、抗原には室内塵、花粉、カビなどの吸入性抗原や、たけのこ、鶏卵、魚類などの食事性抗原があります。主症状は、喘鳴を伴う喘息発作で、高度の呼吸困難では起座呼吸となります。治療方法としては、気管支拡張薬や鎮咳薬の服用のほか、抗原がはっきりしているものには減感作療法が行われる。
2039 間質性肺炎・肺線維症とは 間質性肺炎・肺線維症は肺に線維性変化が起こり、肺組織の硬化、萎縮の起きた状態を肺線維症といいます。また、肺線維症を起こす前にみられる炎症性細胞増殖を間質性肺炎といい、原因は不明です。症状は、せき、呼吸困難がみられ、進行するチアノーゼや指先のふくらむ太鼓ばち指となる。治療は副腎皮質ステロイド剤の投与など。
2040 シークワーサ(ヒラミレモン)とは シークワーサ(ヒラミレモン)はカボスに似た沖縄の柑橘類。ビタミンCをはじめ、ビタミンB1、カロチン、各種ミネラルも含んだヘルシーな果物です。
血糖値、血圧を抑える効果がある。柑橘特有のフラボノイドの一種、ノビレチンが血糖値、血圧を抑制する。シークヮーサー利用方法は焼き魚、刺身のつま、サラダ、冷しそうめん、酢の物、清涼飲料水など
2041 くも膜下出血とは くも膜は中枢神経を包む被膜の1つで、くも膜下腔への出血をくも膜下出血という。若年者にみられるものの原因としては、脳動静脈奇形による出血が多く、40歳以上の場合では脳動脈瘤破裂によるものが大半を占める。症状は、突然、激しい後頭部痛を起こし、嘔吐、意識障害などがおこる。CTスキャン、脳血管造影により診断し、脳動静脈奇形、脳動脈瘤が原因のものは、手術により再出血の防止を行う。その他薬物療法も行われる。  
2042 クロイツフェルト・ヤコブ病とは クロイツフェルト・ヤコブ病は徐々に脳障害が進む特殊な脳炎で、ウイルスよりさらに小さい病原体の感染によって起こると考えられ、知能低下、皮質性視力障害、小脳失調、パーキンソニズム、ミオクロヌスが急速に進行する疾病です。感染経路はよく分かっていない。
2043 憩室とは 憩室は胃腸のような消化管や膀胱などの管腔臓器の壁が、ポケットのように落ち込んでへこんだような側室をいう。憩室が炎症を起こすものを憩室炎、多発するものを憩室症というが、とくに治療が必要なケースは少ない。
2044 甲状腺機能亢進症とは 甲状腺機能亢進症は甲状腺からホルモンが過剰に分泌されるために起こる病気で、遺伝的素因が関係していると考えられる。20〜30歳代の女性に多く発症し(男性の3〜5倍)、瀰漫性甲状腺腫、頻脈、眼球突出が特徴。薬物療法として、抗甲状腺剤の投与、重篤な合併症がなく若年者で甲状腺腫が大きい場合や妊娠予定者に対する手術療法、そして高齢者で抗甲状腺剤が効かない場合のアイソトープ療法がある。
2045 口内炎とは 口内炎は口腔粘膜の炎症をいい、症状、病原体により、カタル性口内炎、アフタ性口内炎、潰瘍性口内炎、壊疽性口内炎などがある。治療は、カタル性口内炎にはビタミン剤の投与、アフタ性口内炎には局所に副腎皮質ステロイド薬の軟膏の塗布。
2046 再生不良性貧血 再生不良性貧血は先天性のものと後天性のものに分けられ、末梢血液で赤血球、白血球、血小板のおのおのが減少するとともに、骨髄の形成されにくいのが特徴の貧血。先天性のファンコニー貧血は皮膚色素沈着、腎や四肢の奇形、骨成長障害などを合併し、また後天性のものは原因不明の特発性再生不良性貧血と、X腺やアイソトープなどの被曝、抗腫瘍薬、抗甲状腺薬、抗生物質などによって起こる二次性再生不良貧血があり、治療してもなかなか改善しにくい。
2047 膠原病とは 膠原病は結合組織に広範な炎症性の変化とフィブリノイド変性がおきる一連の病気をいい、全身性エリテマトーデス(SLE)、皮膚筋炎、強皮症、結節性多発性動脈炎、リウマチ熱、慢性関節リウマチの6疾患をさす。発熱、関節炎、発疹などの共通した症状がある。ステロイド剤が治療に使われるが、根本的な治療法ではない。シェーグレン症候群、ウェジナー肉芽種、混合型結合組織病、側頭動脈炎、大動脈炎症候群も膠原病として分類されている。  
2048 甲状腺機能低下症とは 甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモンの不足によって起こる病気で、先天性のものと、後天性のものがある。症状としては、無気力、便秘、言葉のもつれ、脱毛、皮膚乾燥、月経過多などがみられ、知的活動は低下し、動作が緩慢になります。治療法としては、半永久的な甲状腺ホルモン剤の投与が必要。  
2049 肛門周囲膿瘍とは 肛門周囲膿瘍は直腸下部と肛門管周囲に細菌が侵入し炎症を起こし、腫瘍を形成した状態。症状は、肛門部の疼痛、発赤、発熱で、排尿障害を起こす場合がある。治療は手術により膿瘍を切開し、排膿する。
2050 痔核とは/いぼ痔とは 痔核(いぼ痔)は直腸肛門周辺の静脈がうっ滞を起こし、静脈叢が拡張した静脈瘤をさす。発生部位により内痔核、外痔核に分けられる。症状は出血で、その程度はさまざまです。診断は、肛門部の視診、直腸指診、肛門鏡検査を行う。治療は、便秘の改善を行い、出血、炎症、疼痛には坐薬や軟膏、内服薬を用いる。また、重度の痔核には手術が行われます。  
2051 集中治療室(ICU)とは 集中治療室(ICU)は呼吸、循環、代謝など重篤な急性機能不全の患者を収容し、強力・集中的に治療看護する部門のことを指します。急性の心不全、呼吸不全、意識障害、急性中毒、大手術後の患者などを対象としています。  
2052 褥瘡とは/床ずれとは 褥瘡(床ずれ) じょくそう 寝たきり、あるいは座りきりで、同じ姿勢を続けていると、骨の出っ張ったところに体重がかかり、その部分に十分血液が回らなくなるので、皮膚や筋肉が死んでしまいます。これを褥瘡(床ずれ)といいます。ひどくなると、深くえぐれて骨まで露出するようになります。褥瘡は、治療よりまず予防です。十分な栄養、清潔保持、入浴時のマッサージ、まめな体位変換、適切な寝具等、無駄のない介護を心がけましょう。体重がかかる場所の皮膚が赤くなってきたら要注意。生兵法は大怪我のもとです。治療法はどんどん進歩していますから、ひどくならないうちに専門家に相談しましょう。  
2053 サルコイドーシス(類肉芽腫症)とは サルコイドーシス(類肉芽腫症)は全身のいろいろな臓器にできる炎症性の結節で、おかされた部位により各種症状がでる。原因は不明。20〜50歳代に多くみられます。発生部位で最も多いのが肺で約80%を占める。胸部X線像で両側の肺門リンパ節のはれを認めるが、自覚症状はほとんどない。リンパ節のはれは平均8か月で自然に消失する。このほかリンパ節や皮膚、眼、脾臓、中枢神経などに発生する。診断は、胸部X線検査やツベルクリン反応検査(反応が弱くなり、陰性を示すこともあります)、リンパ節生検査。治療は、副腎皮質ステロイド剤を用いるが、根本的な治療法はありません。  
2054 磁気共鳴画像(MRI)とは 磁気共鳴画像(MRI)は人の各細胞がもっている磁気性を利用し、強力な磁場内で起こる体内の水素原子の磁気共鳴をコンピュータで映像化する装置。これにより、体内の出血・梗塞部位や腫瘍組織の検索、従来難しいとされていた脳幹から脊髄までの中枢神経系や、頚部などの病態が鮮明に把握できる。またX線とは異なり、人に対する影響がない診断法です。
2055 重症筋無力症とは 重症筋無力症は末梢神経筋接合部の障害によって筋力低下を起こす難病であり、アセチルコリンの分泌異常が原因で起こる。とくに20〜40歳の女性に多くみられる。初発症状としては、瞼があかないという眼瞼下垂が多く、複視、眼瞼下垂、嚥下困難、構音障害など、眼筋や嚥下筋が侵されたために起こる症状が多く、呼吸筋が侵されると呼吸困難が現れます。この病気は筋肉が疲労しやすいのが特徴であるため、筋力低下が起こっても、休息により筋力の回復がみれる。治療には、胸腺摘出術や副腎皮質ホルモン剤、抗コリンエステラーゼ薬などの薬物療法がある。
2056 食道炎とは 食道炎は食道の粘膜が、いろいろな刺激を受けることによって、炎症を起こした状態。症状は、胸骨の裏側の痛み、灼熱感、嚥下困難、食道異物感などで、炎症がひどくなると、粘膜の発赤、びらん、潰瘍ができます。診断は、食道内視鏡により行う。  
2057 痔瘻とは 痔瘻は肛門陰窩部や肛門線に炎症が起こり膿瘍が形成され、それが破れて直腸内と皮膚の間に瘻管が形成されたもの。症状は、膿や分泌物が肛門周囲より排出される。治療は手術により瘻管を摘除する。
2058 心筋炎とは 心筋炎は何らかの原因により心臓に炎症の起きた状態で、急性心筋炎と慢性心筋炎に分ける。原因としては、リウマチ熱やジフテリアによるウイルス感染が最も多く、症状は急性心筋炎では発熱、頻脈、不整脈、胸痛、胸部圧迫感、動悸、浮腫、意識喪失、けいれんなどで、早めの対応が必要。また、慢性心筋炎では心肥大があるのに、自覚症状がほとんどの場合みられない。診断は、聴診、胸部X線検査、心電図、血液検査。治療は、原因疾患の治療が先決となりますが、心不全や不整脈の治療が必要。
2059 食道静脈瘤とは 食道静脈瘤は門脈系の血液の循環障害により、食道粘膜下の静脈がふくれあがり、瘤状になって食道内腔へ突き出た状態。症状は、吐血・下血で、予後不良、そして死亡の危険性も高い病気。原因疾患として肝硬変などがあげられる。  
2060 食道アカラシアとは 食道アカラシアは食道と胃の接合部である噴門の筋肉が弛緩障害を起こし、通過障害になった状態。原因は不明。食道下端と胃との接合部がいつも閉じたままになっているため、食べた物がいつまでも食道内に停滞するので、食道は弾力性を失い、拡張する。症状は、嚥下困難、食べた物の逆流吐出などがみられる。診断は、食道X線造影。
2061 白そこひ(白内障)とは 白そこひ(白内障)は水晶体の白濁が起こる疾患。種類により、先天性白内障、外傷性白内障、糖尿病性白内障、併発白内障などがある。最も多いのが加齢変化により起こる老人性白内障です。自覚症状は、複視、眼性疲労、まぶしさなどで、他覚症状は、水晶体の白濁です。白濁は水晶体周辺部より始まり中心部まで進むと視力障害が起こる。治療は、薬物療法や手術による白内障嚢外摘手術を行う。
2062 心筋梗塞とは 心筋梗塞は冠状動脈が動脈硬化のため狭くなり、閉塞が起こり、心筋壊死の生じた状態。60歳以上の男性に多くみられ、症状としては、突然左前胸部に激しい狭心痛が起こり、悪心、嘔吐、冷汗、ショック状態に陥ることもある。発作は数十分から数時間続く。心筋梗塞はこのような発作で数時間から数日間で死亡する例がしばしばみられる。ただし、高齢者では痛みのほとんどない無痛性心筋梗塞もあるので、注意が必要。
2063 心身症とは 心身症は心理的要因により起こった疾患や身体疾患に心理的因子が大きく関わる。心身症としては、狭心症、高血圧、胃潰瘍、過敏性大腸炎、じんま疹、掻痒症、円形脱毛症、甲状腺機能亢進症など、多くの疾患がある。原因としてはストレスがあり、これらにより自律神経系や内分泌系のバランス機能が失われた結果、心身に種々の症状が現れる。治療は、各身体疾患の治療とともに心身医学的治療を行う。  
2064 心不全とは 心不全は心臓の収縮力や拡張力が低下し、身体の各部に必要な血液循環が不足した状態を心不全といい、心臓弁膜症、心筋梗塞など心臓病の末期に現れる病態。症状としては、軽い間は運動をしたときのみ息切れする程度ですが、病気が進むにつれて静かにしているときでも息苦しくなり、むくみ、尿量の増加、夜間の頻尿、および熟睡後1時間ほどで息苦しくなり、起き上がって前かがみに座り深く急な呼吸をするいわゆる起座呼吸の状態になることが特徴です。  
2065 心房細動とは 心房細動は心房全体がまとまって規則正しい収縮、弛緩を行わないで、心房自体で発生した刺激に応じて無秩序に各部分が不規則に収縮する状態で、毎分350〜600回を示します。原因疾患としては、僧帽弁膜症、高血圧性心疾患、バセドウ病、心不全などがある。  
2066 心室中隔欠損症とは 心室中隔欠損症は先天性心臓疾患のなかで2番目に多くみられるもので、右心室と左心室の境の壁である心室中隔に穴があき、左心室の動脈血が右心室に流れてしまう疾患。症状は欠損の大きさにより異るが、大きな欠損孔のものは1歳までに心不全による死亡率が高いです。診断は、聴診、胸部X線検査、心電図、心エコー図で行う。治療は、大欠損のものは手術を行い、小さい欠損のものは自然に閉鎖し予後も良好。
2067 膵炎とは(すいえん) 膵炎は膵臓は胃の背部から左寄りにある長さ約15センチの細長い器官で、膵液を排出するほか、血糖のコントロールをするインスリンやグルカゴンを排出する。膵臓の炎症を膵炎という。膵炎には急性膵炎と慢性膵炎があり、急性膵炎では膵臓組織の壊死を生じることがあり、全身ショック症状を呈し、死に至ることがある。飲酒後、脂肪食の摂取後、胃けいれんといわれる上腹部痛が起こり、発熱、吐き気、嘔吐を伴います。慢性膵炎では、急性のものほど激しくないが、上腹部痛を繰り返す。診断は、血液と尿中のアミラーゼの測定、超音波検査、腹部CTスキャンなどを行う。
2068 せん妄とは(せんもう) せん妄は一時的に脳の機能が急激に低下し、それに伴って軽い意識の障害と興奮を示す状態。夜間に起こりやすく、不安や活発な幻想、錯覚が出現したり、落ち着きなく奇異な言動がみられたりする。せん妄は肝臓、心臓等の病気や、糖尿病、高血圧、脳血管障害、感染症、アルコール中毒、慢性の身体疾患などに伴って起こることもあるし、降圧剤、抗パーキンソン剤、睡眠剤などの副作用で起こることもある。
2069 帯状疱疹とは(たいじょうほうしん) 帯状疱疹は何らかの理由で免疫力が落ちた時、潜伏していたウイルスが再び活性化されて皮膚に病変を起こすのが帯状疱疹です。症状としては、頭痛、肋間神経痛、腰痛などの神経痛が体の片側に現れ、つぎに2〜3日遅れてその場所に帯のような形をした発疹が現れ、丘疹、水疱、膿疱が出る。10日から2週間で治るが、ときどき痕が残る。特徴としては、水疱の中央部が少し凹んでいる。またできやすい箇所としては、胸から背中、つぎに顔で、一度できれば基本的には二度とできない。
2070 ステロイドとは ステロイドはコレステロールに似た化学的性状をもち、ステロイド核を持つ化合物の総称で、ステリン、コレステロール、胆汁酸、性ホルモン、副腎皮質ホルモンなどの構成成分です。一般には薬物として投与される「ステロイド剤(副腎皮質ホルモン剤)」の略称として用いられる。
2071 大腸ポリープとは 大腸ポリープは大腸の粘膜から腸管の内腔へ突出した隆起性病変。大部分は良性ですが、ときに悪性もある。50〜70歳代の男性に多く、発生部位は、直腸やS状結腸に多く発症する。発症の原因は、不明ですが、遺伝的なものもある。主症状は出血ですが、ポリープの小さいものではとくに症状のないものが多い。診断は、X線検査や内視鏡検査で行う。治療は、ポリープの切除、腸切除を行う。
2072 ターミナルケアとは ターミナルケアは死期の近づいた末期がん患者らのための医療サービス全体をいう。これらの患者に対しては苦痛を取り除き、残された日々をいかに充実したものにするかまたいかに尊厳をもって生きるかというクオリティ・オブ・ライフ(QOL)が重視されている。
2073 全身性エリテマトーデス(SLE)とは 全身性エリテマトーデス(SLE)は膠原病の1つで、全身の結合組織を侵す自己免疫疾患。発症は思春期・青年期の女性に多く、発熱、顔の蝶形紅斑、全身の紅斑性皮疹、脱毛、口腔・咽頭の潰瘍、胸膜炎、心膜炎、貧血、関節炎、精神病、光線過敏症、痙攣などのさまざまな症状が全身に現れる。原因として免疫の異常が主だが、遺伝的なものと微生物の関連も疑われている。
2074 錘体外路症状とは 錘体外路症状は尾状核、被殻、淡蒼球、黒質、赤核、ルイス体などの基底核を中心とする錘体外路系諸核とその経路の障害によって生ずる症状をいい、基本的な症状としては、筋トーマスの変化、運動の調整障害、異常運動の出現などがある。ジストニー、振戦、舞踏病などの異常運動が錘体外路症状としてある。
2075 対症療法とは(たいしょうりょうほう) 対症療法は頭痛や腹痛などの際に痛み止めを服用することは、その痛みを鎮静、除去し、症状としては改善されますが、必ずしも原因がなくなったというわけではない。このように病気の原因のいかんにかかわらず、単に病気の示す症状に対して行う治療のことを指す。
2076 大動脈炎症候群とは 高安病・高安動脈炎・脈なし病などを大動脈炎症候群と総称する。大動脈とその分枝である基幹動脈に狭窄や閉塞が起こり、めまい、失神発作、高血圧などの症状を伴う疾患。高安病、高安動脈炎、脈なし病とは特異な眼底所見とともに、両側または片側の橈骨動脈の脈拍が触れなくなる病気で10〜20歳代の女性に多くみられる。  
2077 急性気管支炎とは 急性気管支炎は細菌によって起こる気管や気管支粘膜の炎症性疾患。気管支炎は気管炎を伴うことが多く、せき、痰、胸痛、発熱が主症状。痰は、黄色痰や緑色痰で粘り気がある。インフルエンザなどに合併して起こることが多く、抗生物質の投与、鎮咳薬、去痰薬の服用を行う。  
2078 急性腹膜炎とは 急性腹膜炎は胃、小腸、大腸、肝臓、脾臓などの臓器と腹壁の間にある薄い膜を腹膜といい、急性に起こる腹膜の炎症を急性腹膜炎。急性腹膜炎は、消化管疾患の病気があり、症状もその原因疾患に付随する。持続性の腹痛、悪心、嘔吐、発熱、頻脈などがみられる。また、腸に穴が開き、内容物が腹腔内に広がると、腹膜全体に炎症が起こり、激烈な腹痛が現れ、ショックに陥ることがある。。診断は、腹部所見、血液検査、腹部X線検査などで行います。治療は手術により、原因疾患の除去しと排膿する。
2079 躁うつ病(うつ病・躁病)とは 躁うつ病(うつ病・躁病)は気分の高揚症状を示す躁状態と、気分の沈下症状を示すうつ状態を繰り返す精神障害を躁うつ病といい、うつ状態を繰り返すものをうつ病、躁状態を繰り返すものを躁病という。これらの症状は一定期間経過すると自然に治り、また、反復するという特徴がある。思春期と中・高年期に発症しやすく、とくに中・高年期に起こるうつ病を初老期うつ病という。原因は、内因性・心因性・身体因性など種々の要因が関連して起こる。治療は、薬物療法と精神療法を行う。。
2080 チアノーゼとは チアノーゼは皮膚や粘膜が暗青色または暗藍色になる。動脈血の酸素欠乏による中心性チアノーゼと静脈血の酸素欠乏による末梢性チアノーゼがあり、心臓病や肺の病気が原因。  
2081 接触性皮膚炎とは(ただれ) 接触性皮膚炎(ただれ)は皮膚に金属、洗剤、酸、有機溶剤などの物質が接触したためや、特定物質(しらが染め、うるしなど)に対するアレルギー反応の結果として起こった皮膚の炎症で、一般にかぶれといわれる。症状としては、皮膚が赤くはれ、そして丘疹や小さな水泡が一面にできる。かゆみが強いため、かいて水泡がつぶれ他の場所にまで移ることが多々ある。治療としては、抗ヒスタミン剤や抗アレルギー剤の内服。  
2082 胆嚢炎とは 胆嚢炎は細菌感染により、胆道内に炎症を起こしたもの。原因となる細菌は大腸菌、ブドウ球菌、連鎖球菌などが多い。また、胆嚢粘膜の化学的刺激によっても起こります。症状は、右上腹部痛、発熱がみられ、胆管炎を合併すると黄疸が現れる。治療は、化学療法のほか、手術により胆嚢の摘出を行う。
2083 慢性副鼻腔炎とは(蓄膿症) 慢性副鼻腔炎とは(蓄膿症)は副鼻腔に炎症が起こり慢性化した状態。副鼻腔内に膿の貯留のみられる疾患。原因は体質によるものやアルレギー性のものある。症状は、鼻汁過多、鼻閉、頭重感、後鼻漏などが起こる。治療は、抗生物質や抗ヒスタミン剤などの薬物療法のほか、手術が行われることもある。
2084 急性虫垂炎とは 急性虫垂炎は一般に盲腸炎といわれ、盲腸下端にある虫垂の炎症をいう。症状は典型的なものとして、突然、腹痛が起こり、吐きけを伴う。発熱があり、時間の経過とともに、痛みが右下腹部に限られる。白血球の増加が認められる。治療は、抗生物質などの内科的治療もあるが再発の可能性が高いので、虫垂炎のほとんどは、虫垂切除する。早期手術の予後はよいが、手術が遅れると、腹膜炎を併発することがある。  
2085 胆石症とは 胆石症は胆道にある胆管と胆嚢に結石ができたもの。男性よりも女性に多くみられる。上腹部の突然の激痛(胆石疝痛)があり、黄疸、発熱、悪心、嘔吐などがみられる。胆石があっても無症状に経過するものも多い。診断は、腹部超音波検査や胆嚢造影。治療は、利胆薬の服用、体外衝撃波胆石破砕法のほか、手術が行われる。
2086 ビタミンEの合成、天然、天然型の3つの違いとは 医薬品としてのV.Eには合成(酢酸dl-α-トコフェロール)と天然( d-α-トコフェロール)、天然型(酢酸d-α-トコフェロール)の3つのタイプがある。 合成は素材原料を化学的に反応させ人工的に製造したものです。 これに対し植物油から直接抽出したものが「天然のV.E」です。また、天然V.Eをさらに安定化させるために工夫したものが天然型の V.Eと呼ばれる酢酸d-α-トコフェロールです。
ヒトの体内での効力(生理活性)は、合成<天然型<天然の順で高くなる。 この効力の差は、小腸での吸収時に差が生じると考えられていました。 しかし、最近天然のビタミンEを選択的に輸送するタンパク 「αTTP(アルファ・トコフェロール・トランスファ・プロテイン)」が 発見されてこの考えが変わり、どのタイプのビタミンEも同じように 肝臓まで吸収されることが分かりました。 肝臓に吸収されたビタミンEは、αTTPの働きにより、α-トコフェロール のみが優先的に血液中を流れるVLDLというリポタンパクに組み込まれ (VLDLは血液中を流れている間にLDLに変化します)、 血液中を流れて行って、全身の細胞に運ばれます。 合成タイプのVEや、食事から摂取されるγ-トコフェロールなどの、 α-トコフェロール以外のVEは、肝臓までは同じ様に吸収・代謝されますが、 大部分は肝臓から胆汁中に移行し、小腸から糞便に含まれて対外に排泄されて しまうため、α-トコフェロールと比較して体内での効力が弱い。
2087 結核とは 結核は結核菌(抗酸菌属定型種)によって起こる感染症で、結核患者の喀痰により飛び散った結核菌を吸い込み感染する。症状は咳、痰、息切れ、胸痛、微熱、寝汗、全身倦怠感などがあり、慢性気管支炎や肺気腫と似ている。昔は若い人に多くみられましたが、現在は老人の有病率が20代の人の約5倍と高く、いまや老人病の1つといえる。治療法は抗結核薬を使用する化学療法が主体。
2088 自己免疫疾患とは 自己免疫疾患は自己の細胞や組織のもつ抗原に対して反応する抗体やリンパ球が産生されることによって免疫反応が起こり発症する病態、またはそのような免疫反応を伴う病態。全身にわたるものでは、全身性エリテマトーデス、混合型結合組織病、慢性関節リウマチ、シェーグレン症候群などがあり、心血管系ではリウマチ熱、肺、腎系ではグッドパスチャー症候群、内分泌ではバセドウ病、橋本病、アジソン病、血液系では自己免疫性溶血性貧血、特発性血小板減少性紫斑病、筋肉系では重症筋無力症、消化管系では潰瘍性大腸炎、眼では交換性眼炎、脳では多発性硬化症、皮膚では尋常性天疱瘡などがある。
2089 湿疹とは 湿疹は化学物質、洗剤、貴金属、化粧品などによる外からの刺激と発汗、皮脂の分泌異常、アトピー素因、消化器障害などの体内の異常、体質的要素などの相互作用によって起こる炎症性変化ですが、明確な定義はない。また、うつらないこと、かゆみのあることが特徴。
2090 心内膜炎とは 心臓の内腔側をおおう膜を心内膜といい、心内膜の炎症を心内膜炎という。非細菌性心内膜炎と細菌性心内膜炎に分類。非細菌性心内膜炎の大部分がリウマチ性心内膜炎で僧帽弁に多くみられる。細菌性心内膜炎の原因菌は、緑色連鎖球菌、ブドウ球菌、腸球菌で、これらの菌が血液中に入り心内膜に付着して炎症を起こす。
2091 水頭症とは 水頭症は頭蓋内、おもに脳室に脳脊髄液が異常に溜まり、髄液腔が拡大し、髄液圧が高い状態。原因としては、髄液の通過障害、吸収障害、分泌過剰があげられる。
2092 心房中隔欠損症とは 心房中隔欠損症は先天性心臓疾患のなかで最も多くみられ、右心房と左心房の境である心房中隔に穴があき、左心房の動脈血が右心房に流れてしまう疾患。症状は欠損の大きさにより異なり、無症状のものから呼吸困難なものまである。診断は、聴診、胸部X線検査、心電図、心エコー図で行う。治療は手術して欠損孔を閉鎖する。
2093 シンチグラフィとは シンチグラフィは人体にはほとんど無害な少量のラジオアイソトープおよび標識化合物を静脈から注入し、組織に移行したとき放出するガンマ線の分布を映像化することでがん組織を発見しようとする診断法。ラジオアイソトープの時間的な変動、取り込まれ方などで血流や、臓器の機能を推測することもできる。肝臓がんの発見に効果がある。
2094 自然気胸とは 自然気胸は胸膜腔内に空気のある状態を気胸といい、先天性または肺疾患により生じたものを自然気胸という。激しい運動やせきなどが誘因となって、肺胞性肺嚢胞の破裂により発生するものが多い。症状は、突然、胸痛が起こり、呼吸困難やチアノーゼを呈するものもあるが、軽症の場合は、胸痛は数時間で消失し、放置しても回復することが多い。診断は、胸部X線検査と胸腔内圧の測定により行い、胸膜腔内の持続吸引や開胸手術により治療する。
2095 心臓カテーテル検査とは 心臓カテーテル検査は上下肢の末梢血管から細い管を心臓、大動脈、冠動脈、肺動脈に挿入し、循環系の内圧測定、酸素含量測定、血行動態、機能、電気生理、代謝、組織診断などを行う。  
2096 ダグラス窩膿瘍とは ダグラス窩膿瘍は直腸と子宮または直腸と膀胱の間の腹膜腔をダグラス窩といい、ダグラス窩にできた膿瘍をダグラス窩膿瘍という。腹痛、発熱、白血球増多、下痢、膀胱障害などの症状がみられる。診断は、直腸指診や腟内診で行います。治療は切開排膿する。
2097 超音波断層撮影とは 超音波断層撮影は波数1〜10メガヘルツ以上の超音波を使って心臓や肝臓を断層的に映像化する方法。人体に傷をつけずに臓器の深部を映像化するのに優れ、広く応用されている。  
2098 胆管ドレナージ(PTCD)とは 胆管ドレナージ(PTCD)は胆石や腫瘍などで胆道がつまり、胆汁が排出されなくなった場合に、皮膚から小さな瘻孔をあけ、肝内胆管にチューブを入れ、胆汁を体外に排出するチューブ。同様の方法で、胆道鏡(PTCS)や胆嚢鏡(PTSSC)を使った検査も行われる。またこのチューブを使って、閉塞の原因となっている胆石の破砕除去や、腫瘍に対する放射線、レーザーの体内照射も行われる。
2099 大動脈内バルーンパンピング法(IABP)とは 大動脈内バルーンパンピング法(IABP)は心臓の左心室が機能不全に陥ったとき、それを補助する機械的補助循環法の1つで、急性心筋梗塞後の左心不全に有効。バルーンは抗血栓性材料でつくられており、大人用は30〜40ミリリットルの容量をもつ。挿入方法は大腿動脈を切開する方法と、最近では穿刺により経皮的な挿入方法が普及。
2100 単純性疱疹とは(ヘルペス) 単純性疱疹(ヘルペス)は疱疹ウイルスの感染によって起こる病気で、かぜ、日やけ、過労、月経などが引き金となる。口唇、顔面、陰部などが赤くはれ、小さな水泡ができる。ほとんどの場合、約10日から2週間で治る。